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「校正と校閲の違いとは」

似たようなイメージをもたれがちな「校正」と「校閲」という言葉。明確に使い分けられていないことも多く、両方ひっくるめて「校正」と称することもあります。では、実際どのような違いがあるのでしょうか。

まず、辞書的な意味合いとしては以下のように記載されています。

校正…文字、文章をくらべあわせ、誤りを正すこと。

校閲…調べ検討すること。検査すること。調査すること。

(「精選版 日本国語大辞典」参照)

これだけだとあまりピンと来ないので補足をすると、まず「校正」のポイントとしては「くらべあわせる」ことにあります。「原稿」と「校正紙」のようにAとB二つあるものを照合して、誤りがないか確認する作業になります。修正指示が校正紙において正しく反映されているかという確認や、指定外変化がおきていないかというチェックも「校正」に含まれます。

一方、「校閲」のポイントは「内容としての誤りを正す」ことにあります。校正とは違ってチェックする対象は「校正紙」だけ。校正紙に書かれている文章の意味を読み取り、内容としての誤りなどを探していきます。素読み、事実校閲(ファクトチェック)といった作業がこれにあたります。さらに細かく言うと、内容的な整合性のチェックや差別表現が含まれていないかといった確認もそうです。

冒頭で述べたように、校正と校閲の使い分けが明確になされていない場合は往々にしてあります。校正しつつ、校閲も行ってほしいというケースももちろんあります。なので、厳密な使い分けが必須かと言うと必ずしもそうとは言い切れません。ただ、認識の相違が起きてしまわないためにも両者の知っておいて損はないでしょう。

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