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「トル指示」

校正で頻繫に使われる「トル指示」。文字等を削除するための指示ですが、「トル」にもいくつかの種類があります。今回はそれらをご紹介いたします。

  • トルツメ

トルツメは「取る(削除する)+詰める」の意味です。文字等を削除した後に、削除した部分を詰めて文章を連続させることを指します。

 【入朱例】

 【修正結果】

2つ目の「田」を削除し、その後に続く「太郎」をアキを入れることなくベタ組にするという指示になります。

省略して「トル」とだけ書くことも多いですが、後ろを詰める場合は極力誤解を避けるため「トルツメ」と書くようにしましょう。

  • トルママ(トルアキ)

トルママは「取る(削除する)+空けたままに」の意味です。「トルアキ」と言う場合もあります。文字や文章を削除した後、その場所を空けたままにすることを指します。

 【入朱例】

 【修正結果】

2つ目の「田」を削除し、その後に続く「太郎」は移動せず元の位置のままにしてアキを入れるという指示になります。

具体的にアキ幅を指定したいときには、「トル半角アキ」などのように書くこともあります。

  • トルバラ

トルバラとは「取る(削除する)+バランスをとる」の意味です。対象の文字を削除した後、そのままでは位置的にバランスが悪くなるのでそれを調整したいときに使います。

 【入朱例】

 【修正結果】

単に「プラン」の文字を削除しただけだと「ベーシック」がセル内で左に寄ったままになってしまいます。それを左右センターにしたい場合、このように「トルバラ」と書きます。より具体的に「トル、左右センターに」と書いてもいいでしょう。

校正でよく使われるトル指示ですが、単に「トル」だけでは、取ったあとどうするのかがうまく伝わらないことがあります。上記の使い分けを理解し、修正する方へ正しく意図が伝わるよう心掛けましょう。

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